
2026年2月末、山口県が見直しを進めている南海トラフ巨大地震の被害想定が公表され、その中で「発生翌日の避難者数は約24万5,720人」との推計が示されました。

地震避難者は前回より約47%増加
これは、マグニチュード8〜9程度の巨大地震が発生した場合に、津波や強い揺れ、ライフライン断絶などの影響で避難生活を余儀なくされる人の数を想定したものです。
前回の2014年調査では避難者数が約16万7千人程度だったのに対し、今回は約47%増加しているとされ、避難者数の大幅な増加が見込まれています。
これは人口変化や避難対象地域の見直し、リスク評価の精緻化などが影響しているとみられています。
帰宅困難者なども考慮された推計値

この想定は、南海トラフ沿いで発生する巨大地震が四国・九州・近畿・中部地方に大きな被害を及ぼすことを前提としており、山口県も大きな揺れや津波の影響を受ける可能性があると評価されています。
大津波による浸水や交通網・電力・水道などのライフラインの長期的な影響が想定されるため、避難者の多さは、単に避難所への収容者のみならず、家屋損壊・ライフライン断絶・帰宅困難者なども考慮された推計値です。
なお、これらの数値は最大被害を想定した試算であり、実際の被害は地震発生時の状況や防災対策の実効性によって大きく変わる可能性があります。
災害関連死者数も初めて試算
さらに同時に示された被害想定では、災害関連死者数も初めて試算され、約641人から1282人と幅を持つ推計が出されています。災害関連死とは、直接的な津波や建物崩壊による死ではなく、避難生活や救護遅れ、基礎疾患悪化など二次的な要因で亡くなる人を含むもので、避難者の多さとともに新たな課題として重視されています。
長期避難を見据えた支援策の構築
このような被害想定は、地震や津波に対する地域の備えや避難計画、防災インフラ整備を見直すための基礎資料として位置づけられており、避難者数24万人という数字は、実際の災害発生時に迅速かつ効率的な避難支援・生活支援を行う必要性を強く示すものです。また、避難場所の確保、食料・水・医療体制の準備、長期避難を見据えた支援策の構築など、多岐にわたる被災対策が求められています。
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